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雑音下での聴取能を2~3分で測定 デマント

 聴覚検査機器などを手がけるデマント・ジャパンはこのほど、雑音下での聴取能を2~3分で測定する「ACT(アクト)」(可聴コントラスト閾値)の販売を開始した。騒がしい環境での聞き取り能力が分かり、補聴器の雑音抑制機能などの調整に活用できる。


 ACTは、同社の補聴器適合検査装置「アフィニティーコンパクト」で使う。ヘッドホンと被検者応答ボタンを用いて検査し、雑音がある中で特定の音を聞き取った結果をマイナス4から16までの数値(ACT値)で示す。


 済生会宇都宮病院耳鼻咽喉科の新田清一主任診療科長ら日独の研究グループが中等度難聴の100人を対象に共同臨床試験を行ったところ、ACT値と純音平均聴力、年齢の3つを組み合わせると、HINT(雑音下語音聴取能テスト)の結果が予測できることを確認した。新田氏は2月に開かれた同社のメディア向けセミナーで、「補聴器装用下の雑音下聴取能を予測できる」と述べ、ACT値は雑音抑制など補聴器機能の設定の指標になるとの認識を示した。


 同社は今後、ACT値や純音聴力検査、年齢から補聴器の騒音下のサポートを自動で調整するソフトを開発する計画。 既存のアフィニティーコンパクトに定価15万円で追加インストールできる。今後出荷する製品はACTを標準装備し、価格は機器本体などを含め計234万円(税抜き)。


ACT は「アフィニティーコンパクト」(手前の装置)に搭載される

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