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陽性を「良性」と聞き違え 迅速病理診断で事故

 日本医療機能評価機構は昨年12月26日、医療事故情報収集等事業の2024年7~9月分の報告書を発表した。迅速病理診断の結果を電話で伝えられた際、術者が「陽性」を「良性」と誤認した事例が紹介されている。

 膵切除断端の迅速病理診断の際、手術室の電話のスピーカーで病理診断部の医師は結果を「陽性」と伝えたが、手術室の医師・看護師全員に「良性」と聞こえた。術者は「良性ですか?」と確認したが、病理診断部の医師は「陽性です」と答え、術者が誤認したまま再建に移行した。終了後の閉創中に術者が電子カルテを確認したところ「断端陽性」の記載に気付き、小開腹後に膵全摘となった。

 改善策として、▽報告があいまいな単語であった場合には再度確認する▽確認の際は、「断端に異型細胞はない、陰性、negativeということで間違いないか」などと具体的に聞く―を挙げている。

2024.06.03_記事下登録誘導バナー_PC.png

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