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遺伝差別、医療者からの発言でも 患者団体が実態報告

遺伝差別への対応等を議論した
 遺伝についての医療従事者の発言に傷ついた患者は少なくない―。厚生労働省が7月23日に開いたゲノム医療関連のワーキンググループで、患者団体代表の構成員2人が患者アンケート調査を発表し、医師などからの発言で患者が偏見や差別、不快を感じている実態を明らかにした。報告した構成員の一人は「医療従事者への教育と啓発、ゲノム専門人材の養成が必要」と対策を訴えた。

 集計対象はがんが71事例、難病が77事例で、東京大学医科学研究所の武藤香織教授がデータの整理に協力した。

 報告によると、傷ついた医療従事者の言動は下記のようなものだった。「遺伝子を発見しても治療できないし、治療する必要もない」(がん、複数)、「遺伝性腫瘍の検査は時間とお金の無駄」(がん、複数)、「かかりつけ医に、発症前検査について相談したら批判された」(難病)。

 報告に対し同日の会合では医療者側の構成員が「医療者の中でも啓発活動をしていく必要がある」「臨床にいる一人として発言の重さを感じた」などとコメント。医療従事者者に対しても遺伝差別や偏見を防ぐための教育や啓発が必要との意見が相次いだ。

2024.06.03_記事下登録誘導バナー_PC.png

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