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輸血療法委員会の活動に格差 厚労省調査

厚労省が調査結果を報告した
 厚生労働省は、医療機関の輸血責任医師や臨床検査技師、薬剤師などで構成する各都道府県の合同輸血療法委員会の活動状況についてアンケート結果をまとめ、9月9日に開かれた調査会に報告した。2016年以降、開催されていないところもあるなど、活動状況に大きな差があることが分かった。

 調査は今年2~3月、47都道府県の薬務主管課にウェブ上で実施した。

 結果によると委員会は全ての都道府県で設定され、開催頻度は「年1回」が47都道府県中35と最多。「年4回」が2、「年3回」が1ある一方、「0回」が1あり、この自治体では2016年以降開催されていなかった。資料や議事録は28が公開していない。また、血液製剤の適正使用が委員会活動の目的だが、製剤の使用状況等を分析しているのは43にとどまった。

 厚労省は、血液製剤を僻地医療や在宅医療にも安定的に供給することが重要とし、さらに災害時に輸血療法がスムーズに行われるよう対応のマニュアルを整備する必要があるとしている。各都道府県でこうした課題への取り組みが進むよう、好事例を紹介するなどして支援する方針。

●緊急時等の血液製剤の融通・輸血医療連携に関するマニュアル等を整備している5つの自治体とマニュアル名は次のとおり。

▽輸血用血液確保のための危機管理マニュアル【栃木県】
▽神奈川県における災害時の輸血療法マニュアル【神奈川県】
▽医療機関における災害時輸血マニュアル作成の手引き【長野県】
▽災害時における血液製剤を含めた医薬品の供給マニュアル【和歌山県】
▽災害時等における医療機関間の輸血用血液製剤の譲受・譲渡(融通)に関する指針【広島県】
▽災害時における輸血用血液製剤の航空搬送マニュアル【広島県】

2024.06.03_記事下登録誘導バナー_PC.png

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