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行動計画の策定手法など学ぶ 広島県技師会が人材育成研修会


 広島県臨床検査技師会の総合管理部門が10月20日、組織マネジメントを学ぶ若手・中堅向けの研修会を広島市内で開いた。前年度に続くシリーズの人材育成研修会で、この日が全3回の最終回。県内の13病院から集まった26人が、セルフマネジメントや目標達成の手法などの講義に耳を傾け、その後、行動計画を策定するためのワークショップを行った。

 「あなたが組織(もしくはチーム)のリーダーになって考えてみてください」。講義に続き行われたワークショップ。あらかじめ決められた13の設問について考え、用紙の欄に各自、回答を記入していくよう、講師を務めた広島大学病院診療支援部長の山﨑真一氏が参加者全員に促した。

 設問では、これまでの部署の取り組みから達成したい目標、目標達成を100点満点とした場合の現状の点数などを順に考えていき、部署が取り組むべき課題や今日から始められる行動を導き出す。山﨑氏が考案した手法という。

 検査室を良くするために何かを始めようとするとき、そのことだけをいきなり話しても周囲には伝わりにくい。13の問いへの回答を順にたどって話すことで、いまから何を始めるのか、なぜ必要なのか、達成したい目標は何かを順序だてて説明できる。

 参加者の1人は、新人や後輩を育成しても退職や産休・育休でいつも人員が不足している現状を改善しようと行動計画を立てた。臨床から頼られる生理検査室を目指し、3年後にはスタッフ全員がさまざまな検査項目ができると目標を設定。スタッフ全員の考えや思いを一致させるためまずは話し合いから始めるという結論を導いた。

 講師の山﨑氏は、「部下に説明するときには『やってほしいこと』だけではなく、『なぜ必要か』という背景を説明することが大事」とし、「こういうツールを使って皆さんがやりたいことが実現できるといい」と話した。仕事で困ったときなどにこの手法を実際に使ってみるようアドバイスした。
2024.06.03_記事下登録誘導バナー_PC.png

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