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血液培養ボトル出荷調整への対応示す 臨床微生物学会と感染症学会


 日本臨床微生物学会と日本感染症学会は7月3日、日本ベクトン・ディッキンソン(BD)の「BDバクテック血液培養ボトル」の出荷調整への対応策をウェブサイトで公表した。ボトルが極端に不足する医療機関が発生する事態を避けるため、発注量の適正化などを会員に求めている。

 同ボトルは、原材料の供給が3カ月程度遅延したことで、今後の製造と出荷が通常時の50%程度に制限される見込みとなっている。両学会は、日本BDからの報告を受け、医療機関への影響が少なくないと推測。医療機関側も混乱なく診療できるよう工夫する必要があるとし、▽血液培養ボトルの発注量の適正化▽血液培養の対象の見直し▽院内ルールの設定と周知の徹底―を求めた。

 従来以上の発注や在庫を目的とした発注は、極力控えるよう依頼。血液培養の対象は、菌血症・敗血症患者への2セット採取は必要とし、一方で、菌血症の陰性化確認は対象を限定するか1セットでの採取はやむを得ないとした。状態が比較的安定している患者や他の培養検査で原因菌の検索が可能と思われる患者は、血液培養の対象から外すことも検討するよう促した。

 また、血液培養の実施状況は、各医療機関で異なるため、各施設に応じた院内のルールを決める必要があると指摘。現在よりも半数程度に血液培養を抑えるために、どの部分を減らせるか、微生物検査室やAST(抗菌薬適正使用支援チーム)などで相談して院内ルールの立案を検討し、順守を徹底するよう求めた。

2024.06.03_記事下登録誘導バナー_PC.png

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