top of page

自己採取HPV検査が検診のきっかけに 健診センターの医師が講演

長谷川氏

 シミックグループは4月5日、東京都内でメディアセミナーを開いた。京都工場保健会・総合健診センター(京都市)の長谷川暢子部長が婦人科医・産業医の立場から子宮頸がん検診について講演し、自己採取HPV検査が検診受診のきっかけになるとの認識を示した。早期発見へ定期的な検診受診を呼びかける一方、「どうしても(検診への)抵抗感が強い場合の代替策として自己採取HPV検査は良い方法」と述べた。


 長谷川氏は講演で、子宮頸がん検診の受診率が上がらないのは、内診など検診に抵抗感があるからだとし、細胞診からHPV検査へと「検査方法が変わっても、おそらく受診率は上がらない」との見方を示した。また、HPV検査は検査後、受診者を追跡していくフローが複雑なため、職域検診には不向きで、普及には時間がかかるとも見通した。


 その上で長谷川氏は、受診率を上げるには検診を受けるまでのハードルを下げる施策が必要だとし、自己採取HPV検査がきっかけになるとの考えを示した。


 長谷川氏が産業医を務めるワコールの健康保険組合が、30歳以上の検診未受診者875人に自己採取HPV検査キットを送付したところ、3割の255人が検体を返送し、6割に当たる154人がその後、検診を受診したことを説明。自己採取HPV検査は「未受診者対策として一部自治体で実施されているし実績も積み上がっている」と述べた。

記事下バナー_地域特性から考える「明日の検査室」_PC.jpg

その他の最新記事

MTJメールニュース

​株式会社じほう

bottom of page