東京大学とキヤノン、キヤノンメディカルシステムズは11月7日、医療分野の産学協創協定を締結した。患者の希望に合った医療の提供などを通じ、病気や障害があってもウェルビーイング(心身ともに満たされた状態)な社会の実現を目指す。
東大が医療分野で産学協創協定を結ぶのは初。倫理学や哲学などを含む東大の研究者の知識や臨床現場で培った知恵と、キヤノングループの医療システムとを融合させ、臨床データの利活用、患者の「診療意思決定支援」(CDS)の研究に取り組む。協定期間は当面3年間とする。
協定を結んだ3者は同日、東大内で記者会見し、キヤノンメディカルシステムズの瀧口登志夫社長は、「技術開発のみならず、医療政策、倫理的配慮に関する議論なども合わせて研究を進め、その研究成果の社会実装を推進し未来の医療に貢献する」と述べた。