top of page

抗微生物薬「適正使用の手引き」来年9月にも改訂へ 厚労省、執筆陣に初の検査技師


 厚生労働省は11月19日、来年9月をめどに「抗微生物薬適正使用の手引き」を改訂する方針を関連の作業部会に示した。全体の章立てを医科の外来編、医科の入院編、歯科編とし、歯科領域を新たに追加する。また、執筆担当者の一人に京都橘大学教授の中村竜也氏を加える。中村氏は微生物学的検査全般を担当する。臨床検査技師が手引きの執筆に加わるのは初。

 厚労省は同日の部会に改訂の方針案や執筆担当者の案を示した。部会の委員から出た意見を基にさらに調整した上で、改訂版の作成作業に入る。順調に進めば来年9月に発刊する計画で、手引きは第4版になる。

 厚労省案によると改訂では、「抗微生物薬の不適正な使用を減らす」ことを重視し、抗微生物薬の「不必要な使用」と「不適切な使用」をいずれも減らすことを狙う。

 現在の第3版の章立ては、本編、別冊、補遺となっているが、分かりやすくするため、医科・外来編(学童期以降の小児と成人、乳幼児)、医科・入院編(薬剤耐性菌含む)、歯科編の構成とする。入院患者の感染症で問題となる微生物ごとに解説した別冊を残すかどうかは今後調整する。

 また、薬剤耐性緑膿菌(MDRP)、薬剤耐性アシネトバクター感染症(MDRA)などの診断・治療のフローチャートの作成を検討する。

 最新の知見に基づき、カルバペネム耐性腸内細菌目細菌(CRE)に対するセフィデロコル(CFDC)の臨床的効果についてアップデートすること、細菌性肺炎が疑われない新型コロナウイルス感染症(軽症・中等症)症例について抗菌薬の不必要使用に言及することも提案した。

2024.06.03_記事下登録誘導バナー_PC.png

その他の最新記事

bottom of page