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先輩技師が就職などでアドバイス 埼玉県学会で学生向けランチョン

青年部委員会が学生向けにランチョンセミナーを開いた
 埼玉県医学検査学会が12月8日、さいたま市で開かれ、技師養成校の学生向けランチョンセミナーがあった。「自分のキャリアをイメージしよう!」をテーマに、 大学病院や検査センターなどに勤務する技師6年目の先輩たちが、就職や仕事の心構えについて学生にアドバイスを送った。

 「隣にいる友人を大切に。同じ職業として悩みの相談や情報が共有できる存在になる」
(さいたま赤十字病院の吉野亜美氏)

 「下地をつくることが何よりも大事。いまやっている勉強がその下地になる」
(アムル上尾中央臨床検査研究所の甲田磨椰氏)

 県臨床検査技師会の青年部委員会が企画したランチョンセミナー。国際医療専門学校や大東文化大学など県内の6校の学生118人が参加し、先輩からのメッセージに耳を傾けた。

 講師を務めたのは、大学病院や総合病院、小児専門病院、検査センターに勤務する6年目の検査技師4人と、病院勤務の傍らクリニックで心エコーのアルバイトをする11年目の検査技師の計5人。事前に学生に行ったアンケート調査結果に基づき、「職場のイチオシポイント」「待遇面や福利厚生」「スキルアップ」などの5つのテーマごとにそれぞれの講師が今、感じていることを率直に語った。

 職場のイチオシポイントについて、埼玉医科大学総合医療センターの今瀬貴子氏は、「たくさんの患者さんが来院し、たくさんの症例に出会える」「他職種との人脈が広がる」などと大学病院のメリットを説明。埼玉県立小児医療センターの枝澤淳樹氏は、「以前の病院では絶対に経験できなかった検査も多く、学び、刺激の多い日々」と語った。埼玉の県立4病院は、循環器・呼吸器やがんなど、それぞれ専門性を持ち、診療特性に応じた症例を経験できるという。「異動を通じて検査技師として確実にスキルアップできている実感がある」。

 アムルの甲田氏は、「資格取得に積極的なところが強み」とし、職場の先輩が資格取得を後押ししてくれることなどを指摘。さらに「最新の機器やシステムがあるので、それを利用してさまざまな検討ができるところも特色」とし、研究面でも有利な環境にあるとした。

 さいたま赤十字病院の吉野氏は待遇面について述べ、「風通しが良く、職場の人間関係は良好」「職種を超えた研修などがあり、ほかの職種の同期とも仲がいい」など総合病院のメリットを示した。

 かわぐち心臓呼吸器病院の南雲涼太氏は、生理検査を専門とする11年目の技師。病院勤務の傍ら、休日を利用して月2日程度、心エコー技師としてクリニックでアルバイトしている。2級検査士や超音波検査士、心電図検定1級などの資格を持つ。

 資格取得について南雲氏は、「資格取得をゴールと考え、勉強をやめるタイミング、次の勉強に移るタイミングとしている」と自らの経験を話した。

●「学生に有益な情報届ける」

 青年部委員会は年2回程度、ランチョンセミナーや研修会を企画している。委員長の峯岸将臣氏(新座志木中央総合病院)は、「自分の学生時代も職場のことなど気になることが多かった。学会に参加した学生さんたちに少しでも有益な情報を与えられたらと思ってセミナーを企画した」と話した。

 なお2025年2月21日には青年部委員会研修会を予定している。
2024.06.03_記事下登録誘導バナー_PC.png

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