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体外診は「不具合報告」に変更 厚労省が「検討の方向性」

体外診の規制見直しを検討した厚労省部会
 厚生労働省は、体外診断用医薬品の規制の見直しについて「検討の方向性」をまとめ、7月25日に開かれた部会に示した。諸外国の規制と整合させる観点から、製品の不具合を報告する制度に変更する方向を示した。また、コロナ禍で未承認検査キットが「研究用」と称して販売されたことを踏まえ、ガイドラインの策定など研究用試薬に新たな規制を設ける。

 体外診断用医薬品(体外診)は法律上、医薬品のカテゴリーとなっており、治療薬と同様、医療機関や企業に副作用の報告が義務付けられている。しかし、体外診は人体には直接使用されず、副作用の概念をあてはめにくいことなどから、取り扱いを見直す。現在の副作用報告ではなく、医療機器と同様の不具合報告制度とする方向で検討する。検査値が正しく出ない不具合などが想定されるが、具体的な報告対象は決定後に詰める見込みだ。

●研究用試薬に新たな規制も

 研究用試薬については新たな規制を検討する。厚労省は、医薬品医療機器等法に位置付けて販売先を規制する方法、ガイドラインを定めて取り締まる方法ーの2つを挙げているが、法律で禁止すると過剰な規制になるなど課題が多いとしている。同日の制度部会でも、法律ではなくガイドラインで規制する方法を支持する意見が委員から相次いだ。

 部会では、年内の取りまとめに向けて検討の方向性に沿って検討する。

2024.06.03_記事下登録誘導バナー_PC.png

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