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不妊治療に定期的なAMH検査が有用 生殖医学会委員の医師

講演する絹谷氏
 製薬企業のフェリング・ファーマは6月25日、東京都内で不妊治療についてのメディア向けセミナーを開いた。日本生殖医学会社会保険委員会委員の絹谷正之氏(絹谷産婦人科理事長、広島市)が講演し、6月の診療報酬改定でAMH(抗ミュラー管ホルモン)検査の算定対象が一般の不妊治療にも拡大されたことを説明した。AMH検査により自分の卵巣予備能を知ることができるとし、年1回程度は検査することが重要だとの認識を示した。

 説明によると不妊症の治療は通常、タイミング療法から人工授精、体外受精(生殖補助医療)へとステップを踏む。約6カ月ごとにステップを上げていくのが一般的だが、同じ年代でも妊娠のしやすさは個人で異なる。AMH検査は、卵巣に残存する卵胞(卵子)数を示し、卵巣予備能を反映する数的指標になる。AMH値は加齢とともに低下するが、個人差が大きいという。

 絹谷氏は、「AMHを測ることでその方の妊娠できる残り時間がある程度分かる。有効に治療を進めていくことができる」とし、治療のステップアップを判断する上で定期的なAMH検査が有用だとの認識を示した。「AMH値を早く知ることは、特に妊娠を目指している女性には重要」とも述べた。子宮内膜症などの疾患の早期発見も期待できるという。
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