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ノベルティ提供禁止、4月実施へ再周知 臨薬協、関連規定など順次改訂

 日本臨床検査薬協会(臨薬協)は今年4月から、ペンやカレンダーなどのノベルティ、歳暮、供花などの提供を禁止する国際倫理規定「クアラルンプール(KL)原則」に基づく対応を加盟各社に求めている。原則に拘束力はなく業界の自主ルールとして運用するが、4月以降、メーカー各社は製品のブランドを連想させる景品などの配布が事実上できなくなる見込みだ。

 KL原則では、医師や臨床検査技師を含めた医療従事者に対し「製品のブランドを連想させる少額景品、文化的儀礼、娯楽もしくはレクリエーションを含む贈り物の提供を行ってはならない」 と規定。臨薬協が昨年11月に改訂したプロモーションガイドライン解説書によると、「製品のブランドを連想させる少額景品」には、企業名・製品名・製品ロゴなどが入ったペンや付箋紙、スケジュール帳、ギミック、ノベルティ、学会展示の来場記念品、モバイル機器類などが該当する。

 「文化的儀礼」は慣習的な贈り物であるとし、中元や歳暮、餞別、香典、供花、お祝いの花、カレンダーを挙げている。個別事例として、▽支店長等の訪問時や、担当や上長の交代挨拶時の訪問時に持参する手土産▽医局等主催の「〇〇先生お別れ会」で提供する香典や供花▽医療機関の増築や移転等の際に贈るお祝いの花や観葉植物―などもKL原則が禁止する文化的儀礼に該当する。一方、祝電や弔電はメッセージのため該当しない。

 コングレスバッグやストラップ等への広告協賛に応じることは、「贈り物」には該当しないが、製品名等が記載された備品提供と外観的に同様であるため「控えるべき」としている。

 自社の製品情報が保管されたUSBメモリー、資材等保管のためのクリアファイルなどは、それ自身が景品として提供されるものではないため、KL原則の贈り物には該当しない。

 臨薬協は昨年12月には、DMR(臨床検査薬情報担当者)らが必要に応じて現場で使う周知文書を作成した。今後は、技師会主催の会合等での運営協力に関する業界指針も改訂する。KL原則に照らし、イベント等でサポートできる範囲を今年度中に明確にする考えだ。
2024.06.03_記事下登録誘導バナー_PC.png

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