「みなしPMS」で医師らに1億超 公競規違反、ゼオン社に厳重警告会見でゼオンメディカルへの処分を発表した 医療機器業公正取引協議会は8月26日、公正競争規約の違反で医療機器メーカーのゼオンメディカル(東京都千代田区)を厳重警告したと発表した。2012年度以降、自社製品の販促目的で、製品の使用量に応じて医師や医療機関などに金銭を不当に提供していたと認定した。医師らに支払った金額は、把握できた2018年度からの5年間で総額約1億2000万円(計364件)に上る。 公取協の説明によるとゼオンは、2012年度から2022年度までの間、自社のステントについて実態のない市販後調査(みなしPMS)を行い、症例報告への謝礼名目で金銭を提供していた。 社内調査で不正を把握した当時の社長が2021年4月に中止を指示したものの、営業統括部長が「代替案がなければ顧客はすべてロストになる可能性が高い」と販促を優先させ、寄付金や原稿執筆料などの名目に変えて金銭提供を続けていた。 金銭の提供相手にみなし公務員が含まれていたことから、同社はその後、外部法律事務所などによる社内調査を行い、2022年12月に協議会に自主報告し問題が発覚した。資料はこちら
会見でゼオンメディカルへの処分を発表した 医療機器業公正取引協議会は8月26日、公正競争規約の違反で医療機器メーカーのゼオンメディカル(東京都千代田区)を厳重警告したと発表した。2012年度以降、自社製品の販促目的で、製品の使用量に応じて医師や医療機関などに金銭を不当に提供していたと認定した。医師らに支払った金額は、把握できた2018年度からの5年間で総額約1億2000万円(計364件)に上る。 公取協の説明によるとゼオンは、2012年度から2022年度までの間、自社のステントについて実態のない市販後調査(みなしPMS)を行い、症例報告への謝礼名目で金銭を提供していた。 社内調査で不正を把握した当時の社長が2021年4月に中止を指示したものの、営業統括部長が「代替案がなければ顧客はすべてロストになる可能性が高い」と販促を優先させ、寄付金や原稿執筆料などの名目に変えて金銭提供を続けていた。 金銭の提供相手にみなし公務員が含まれていたことから、同社はその後、外部法律事務所などによる社内調査を行い、2022年12月に協議会に自主報告し問題が発覚した。資料はこちら