SMBG検査薬、薬局で買える? 業界側が主張、医師会反対で依然平行線 体外診断薬についての厚生労働省の部会は昨年12月25日に開かれ、血糖自己測定(SMBG)の検査薬を薬局などの店頭で一般消費者に販売できるようにするOTC化について議論した。日本OTC医薬品協会などの業界2団体は、「糖尿病予備軍を受診につなげる環境整備になる」などとしてOTC化を求めたが、日本医師会の委員が慎重意見を繰り返し述べ、結論が出なかった。3月の会合に続き議論は平行線のままで、議論の行方は見通せない。 OTC化を求めているのは、日本OTC医薬品協会と日本臨床検査薬協会。薬局の店頭で販売できるOTC検査薬は現在、厚生労働省の通知で尿や唾液など侵襲が低いものに限定されており、穿刺血を必要とするSMBGの検査薬は認められていない。 業界2団体は、高度管理医療機器等販売業の許可を取得した薬局やドラッグストアで血糖自己測定検査薬を販売できるよう改めて主張。穿刺器具の取り扱い、測定結果によって医療機関の受診を勧めることなどを研修した薬剤師が販売し、さらに購入者にチェックリストを使って説明することを提案した。 しかし日医の委員は、「(健康の)リテラシーを十分に国民に植え付ける試みが全く今まで(薬剤師は)できていない」などとして反対。日本薬剤師会の委員も慎重意見を述べ、30分以上にわたり、OTC化を求める業界側と日医委員との間で議論の応酬となった。 議論が平行線だったことから、部会長が「それぞれ異なった意見があり、どうアプローチするのかがまだ見えない」として議論を引き取り、継続審議とした。資料はこちら
体外診断薬についての厚生労働省の部会は昨年12月25日に開かれ、血糖自己測定(SMBG)の検査薬を薬局などの店頭で一般消費者に販売できるようにするOTC化について議論した。日本OTC医薬品協会などの業界2団体は、「糖尿病予備軍を受診につなげる環境整備になる」などとしてOTC化を求めたが、日本医師会の委員が慎重意見を繰り返し述べ、結論が出なかった。3月の会合に続き議論は平行線のままで、議論の行方は見通せない。 OTC化を求めているのは、日本OTC医薬品協会と日本臨床検査薬協会。薬局の店頭で販売できるOTC検査薬は現在、厚生労働省の通知で尿や唾液など侵襲が低いものに限定されており、穿刺血を必要とするSMBGの検査薬は認められていない。 業界2団体は、高度管理医療機器等販売業の許可を取得した薬局やドラッグストアで血糖自己測定検査薬を販売できるよう改めて主張。穿刺器具の取り扱い、測定結果によって医療機関の受診を勧めることなどを研修した薬剤師が販売し、さらに購入者にチェックリストを使って説明することを提案した。 しかし日医の委員は、「(健康の)リテラシーを十分に国民に植え付ける試みが全く今まで(薬剤師は)できていない」などとして反対。日本薬剤師会の委員も慎重意見を述べ、30分以上にわたり、OTC化を求める業界側と日医委員との間で議論の応酬となった。 議論が平行線だったことから、部会長が「それぞれ異なった意見があり、どうアプローチするのかがまだ見えない」として議論を引き取り、継続審議とした。資料はこちら