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〈記者コラム〉マルを付けたらハラスメント!?

 ある大学に取材に伺うと、先生が研究室の扉を開き、ストッパーで留めて閉まらないようにした。先生は男性、私は女性。扉を閉じてしまうと、男女2人が密室にいる形になってしまう。先生は、セクシュアルハラスメント(セクハラ)が発生していないことを示すため、あえて研究室の扉を開けて取材を受けるとのことだった。

 当時20代だった私は、セクハラという言葉が普及して広く認知されたことで、従来見過ごされてきた問題が可視化され、被害者救済や被害防止対策につながると考えていた。しかし、この取材の経験を通して、セクハラ対策は被害者のためだけでなく、加害者にならないためにも必要だと知った。

 最近は、セクハラに加えて、マタニティーハラスメント(妊娠・出産に関連する嫌がらせ)、就活ハラスメント(就職活動中の学生やインターン生に対するセクハラ、パワハラ)、カスタマーハラスメント(顧客からの不当な要求、クレーム)、アカデミックハラスメント(大学など教育研究機関でのパワハラ)など、さまざまなハラスメントを耳にする。

 私がつい先日知ったのは、マルハラスメント。マルは、文末の句点を指す。

 いったい、なぜ、文末にマルを付けたら、ハラスメントになってしまうのか? 不思議に思い、調べてみた。

 SNSの活用になじんでいる若者世代は、「分かりました。」「よろしくお願いします。」など、文末に句点「。」を付けられると威圧感やストレスを感じるそうだ。ハラスメントと呼ばれるのだから、そう感じる人が一定の割合でいるのだろう。

 若者世代にハラスメントだと受け取られることは避けたい。MTJも公式XなどSNSを活用する際には、対策が必要なのかもしれない。(河)
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